ぜひ会場で見て欲しい!「和キルト×百段階段2020」に行ってきた(ホテル雅叙園東京・目黒)

2020-12-04

投稿:ススミカマガジン編集部
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「和キルト×百段階段2020」が開幕

頂上の間
頂上の間

 日本美のミュージアムホテル ホテル雅叙園東京(目黒)では、ホテル内にある東京都指定有形文化財「百段階段」にて「和キルト×百段階段2020 ~世界と未来へ~」が12月5日(土)より開催されています。※会期は2020年12月27日(日)まで。第4回となる今回のテーマは「世界と未来へ」。世界中に愛好家が存在するキルトを日本独自の感性や素材を用いて昇華した「和キルト」の展示を通じて、世界に誇る日本の感性を表現します。

 日本独自の「和キルト」が220点以上、さらに「清方の間」には「和キルト」同様に人気の高い「つまみ細工」が約60点展示され、見どころも満載。今年も会場内の写真撮影が可能で、豪華絢爛な百段階段と温かな和キルト作品のコラボレーションを存分に楽しむことができます。

 編集部では開催前日の4日に会場を取材、一足早く「和キルト×百段階段2020」の魅力をご紹介します。

  • 取材ご協力:ホテル雅叙園東京さま
  • 記事中の写真は編集部による撮影。記事中の画像・写真・文章の引用および転載を全て禁止いたします。

展覧会みどころ

人気キルト作家による作品やコンクール入賞作品など200点以上を展示

百段階段への螺鈿のエレベーター

 ヨーロッパで生まれ、アメリカで育ったパッチワークキルト。針と糸で思い思いの作品を紡ぎ上げるクラフトアートは、日本国内だけでも300万人以上の愛好家がいると言われています。また昨今では、新型コロナウイルスの影響により、自宅で過ごす時間が増えたほか、マスクをはじめとするハンドメイド需要も高まり、ミシンの販売が前年を上回るなど手芸ブームが高まっており、さらに愛好家が増えることが予想されているということです。

岡野 栄子「本日はお日柄もよくVol.17 – 「和布自慢」」

 会場では、2メートル角の大型作品をはじめ、衣桁にかけたキルト作品やミニチュアまで、45名のキルト作家による多彩なラインナップの新作が一堂に会するほか、「世界と未来へ」をテーマに公募した59点の作品から入選・入賞作品32点、さらに公募によるミニキルト・グループキルト撞木作品が100点以上展示されます。
 また、「和キルト」同様に高い人気がある「つまみ細工」で作られたブーケ61点も会場を彩ります。

出展作家(50音順)

 家元純子/幾野孝子/上栗惇子/上栗智未/大友直美/岡崎光子/岡野栄子/岡本洋子/片桐好子/木藤紀子/木下美津子/窪田光土里/黒田街子/桑原美幸/小西春江/齋藤泰子/櫻井紀子/笹倉幸子/佐藤和子/眞田雅子/沢田淳子/島野徳子/嶋村利枝/菅原順子/菅谷由希子/髙橋千春/田中美保子/田中由美子/つゆつき・土田由紀子/道正千晶/利根川加代子/中沢フェリーサ/中山弘子/ハンフリーズ深雪/姫野順子/平沼淳子/福田浩子/藤本幾久世/舟木久美子/堀北直美/深山実枝子/三輪眞理子/焼田美紀/横井由紀/鷲尾三江子

会場レポート

十畝の間&漁樵の間

十畝の間

 十畝の間と漁樵の間では、「和キルト×百段階段 衣桁にかける和のキルトコンテスト」の入賞作品を展示。いずれも規定の衣桁サイズの中にデザイン、素材、テクニックとそれぞれ趣向を凝らしたテーマ「世界と未来へ」が表現されています。 作家さんによると、これら様々な美しい布地は、骨董市など様々な場所から探し出されてきたものたちということです。

十畝の間 コンクール金賞作品 佐野 美佐子「ともに」

 床の間のフリースタイル作品にも注目。これも布なんです。

 十畝の間 道正 千晶「時の交差/アンスリウム」
漁樵の間
漁樵の間

 今回の展示で印象に残ったことのひとつ。漁樵の間の床の間の部分には今回は作品をあえて展示せず、和キルトと日本画が溶け込むように配置されています。とても自然で、もともとこういうものだったもののようにすら思えて不思議な新しい感覚でした。

漁樵の間

草丘の間

 草丘の間は、招待作家による大作キルトと床の間のインスタレーション。浮世絵、抽象画、ポップアートなど、和キルトの幅広さと奥深さ、そして表現の自由度に驚きます。様々な大きさや色、円形の作品も。

草丘の間 上栗 智未「伍○ – Go good -」
草丘の間 沢田 淳子「静けさの中で(Ⅱ) ―石庭にて―」

静水の間

 静水の間は、招待作家による衣桁作品と床の間のインスタレーション。入り口の風神雷神図屏風がモチーフの、「一気呵成」が目を引きます。

静水の間 平沼 淳子「一気呵成」
静水の間 木下美津子「ZONE2」

星光の間

星光の間 岡崎光子グループ「みんなで福笑い」
星光の間

清方の間

 清方の間には「つまみ細工」によるブーケの作品が展示されています。
つまみ細工は小さな布にのりを染みこませ、ピンセットで作るという繊細なアートです。

清方の間 つゆつき・土田由紀子「つまみ細工 百花繚乱」

頂上の間

 頂上の間ではコンクール入賞作品とあわせ、ミニキルト、グループキルトが展示されています。
 30cm角のミニキルトは、絵画風、絵手紙風などそれぞれの個性が際立つ作品59点が展示されます。

頂上の間

 撞木サイズのグループキルトは仲間同士や教室などでグループによって作られています。

ミュージアムショップもぜひチェックを

 出展作家の作品や図録はもちろん、今回もミュージアムショップ独自セレクトのアイテムも販売されています。展覧会のたびにレイアウトも変更され、いつ来ても新しい楽しさがある、世界観のあるショップです。

 つまみ細工のブローチ、展覧会の図録の他、三浦百恵さんの著作なども。

次回の百段階段の展覧会は2021年元旦からスタート!

 本展の会期は12月27日(日)まで。年明け元旦からは初春の文化財見学 百段階段の百の縁起もの」が開催されます。(2021年1月1日〈金・祝〉 – 3月14日〈日〉 ※2月1日(月)は休館)

編集後記(記者の感想など)

 本展はぜひとも会場で見て欲しい!この一言につきます。2メートルもの大きさの作品から、絵画として額装されているもの、浮世絵や日本画、抽象画的なもの、社会的メッセージの込められた作品など、「神技」によって作られた布の芸術の自由度の高さには本当に驚きます。百段階段の装飾性と融合し、夢のような空間に時を忘れますよ。気持ちがバタバタしがちな年の瀬、布の質感、温かみに癒やされにぜひ会場足を運んでみては。

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和キルト×百段階段2020 の開催概要

  • 展覧会名 : 「和キルト×百段階段2020 ~世界と未来へ~」
  • 開催期間 : 2020年12月5日(土) – 2020年12月27日(日) ※会期中無休
  • 開催時間 : 10:00~17:00 (最終入館16:30)
  • 会 場 : ホテル雅叙園東京内 東京都指定有形文化財「百段階段」
  • 入場料: 当日 1,600円 大学生・高校生 1,000円、中学生・小学生 600円 ※要学生証提示、未就学児無料
  • 主催:ホテル雅叙園東京
  • 協力:公益財団法人日本手芸普及協会/株式会社ヴォーグ学園/オリムパス製絲株式会社/金亀糸業株式会社/クロバー株式会社/蛇の目ミシン工業株式会社/JUKI販売株式会社/双日ファッション株式会社/髙田織物株式会社/匠大塚株式会社/ディー・エム・シー株式会社/株式会社ナカジマ/株式会社日本ヴォーグ社/株式会社フジックス/ブラザー販売株式会社/株式会社ベステック/株式会社ベビーロック/ベルニナ合同会社/株式会社moda Japan/有輪商店株式会社

お問合せ

  • 03-5434-3140(イベント企画10:00~18:00)

公式サイト

最新の情報については公式サイトをご確認ください。

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www.hotelgajoen-tokyo.com

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