[トルコ] 2000年前の日時計が発掘される ユネスコ暫定世界遺産・ラオディケア

アナトリアで2000年前の日時計が発見される

 2000年前の日時計がトルコ共和国で発掘されました。トルコ共和国大使館が2020年4月21日に伝えたもので、トルコ西部のデニズリにある古代都市ラオディケアにおいて、パムッカレ大学芸術科学部考古学科のジェラル・シムシェッキ教授が率いる発掘調査チームによってヘレニズム時代の季節を示す日時計が発見されたということです。



パムッカレ大学芸術科学部考古学科・ジェラル・シムシェッキ教授

 シムシェッキ教授は、「ヘレニズム時代にさかのぼるヨーロッパ調の劇場にある北パラドス通路で、古代都市で南向きの球形の日時計を発見しました。これは2020年前にさかのぼって作られたものと考えられます。日時計の固定されたブロンズ製の表示棒(グノモン)が不明ではありますが、この棒の影が落ちた線を季節や月によって見ることができ、一日の時間帯を特定することができたと考えられています。これは他に類を見ない逸品であり、大変喜ばしい限りです。文字盤に刻まれているのは、上段にギリシャ語で冬を意味する「ヒメリニ」、中段に昼夜の平等を意味する「イシメリニ」、下段に夏を意味する「セリニ」です。日時計は四分の一の球体の形をしており、季節や月によって表示棒を見ることができました。日の短い月には、上の細い部分にある表示棒の影を基準にして時間を決定し、これを「ヒメリニ」または「冬」と表記した。3月21日~6月21日の真ん中のセリニ(夏至)区間を基準に時間を決定し、その後、下の方の広いセリニ(夏)区間を基準に時間を決定していたと思われます。」と述べています。
 また、大理石の日時計の縁には葉っぱのモチーフがあり、このような遺物は珍しいということです。



ラオディケアで発見された日時計はこれで3本目

 ムシェッキ教授によると、日時計がエジプトに最初に現れたのは、ファラオ・トトメス3世(紀元前1504~1450年)の時代と考えられています。「日時計は、アレキサンダー大王がバビロンを征服した後、紀元前331年に西洋に持ち込まれました。バビロニアの天文学者ベロッソス、内周面に目盛りのある球形の日時計を発明したと言われています。ラオディケアで発見された日時計はこれで3本目となり、過去に見つかった日時計の1つは部品が欠損しており、もう1つは無傷ですが、このたび発見された1年を通して太陽の位置を基準とした時間の区切りを碑文で表現している、これほど詳細な日時計は初めてのことです。このように時間を詳細に表示したこの日時計は、世界的にも非常に希少な標本の一つとなりました。ラオディケアは、識字率が高く、豊かで、芸術文化が発達した重要な都市でした。このようなヘレニズムの劇場でこの日時計を見つけられたことを大変嬉しく思っています。」
 また、ラオディケアには、北と西に二つの劇場があったことを指摘、「西部にある2200年前のヘレニズム様式の劇場を復元するプロジェクトの下で、私たちは努力を続けています」ということです。

古代都市ラオディケア

 古代都市ラオディケアはリュクス川の南側の地理的に適した場所に位置し、いくつかの古代の資料では、この都市は 「リュクス川の上のラオディケア」と呼ばれています。紀元前1世紀に小アジアで最も重要な都市の一つとして知られており、ラオディケアの最も偉大な芸術作品はこの時代に見受けられます。ローマ人はまた、ラオディケアを重要視し、キビリア(ギュルヒサル=ホルズム)コンウェンツス(ローマの属州に設けられた審問延)の第一都市としました。
 古代都市ラオディケアはユネスコの世界文化遺産と自然遺産に登録されている世界的に有名なパムッカレの石灰棚まで車で25分、古代都市ヒエラポリスまで車で21分。

  • リソース:トルコ共和国大使館・文化広報参事官室さまプレスリリース
    https://www.atpress.ne.jp/news/211073

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