桜が咲き渡る作品や春咲きのランに囲まれお花見体験!チームラボプラネッツに行ってきたよ

期間限定、チームラボプラネットが桜が咲き渡る空間に
チームラボプラネットでは、来館者が実際にはだしになって水の中を歩くなど、アート作品と一体化する体験を楽しむことができます。

teamLab, 2016-2018, Interactive Digital Installation, Endless, Sound: Hideaki Takahashi
報道内覧会にて編集部撮影
期間限定で桜のアートが広がる、ミュージアム内の2作品「人と共に踊る鯉によって描かれる水面のドローイング Infinity 」と「Floating in the Falling Universe of Flowers」。作品はコンピュータプログラムによってリアルタイムで描かれ続けており、あらかじめ記録された映像の再生ではありません。二度と来ないこの瞬間を一期一会のごとく感じることができるアート作品です。

Drawing on the Water Surface Created by the Dance of Koi and People – Infinity
teamLab, 2016-2018, Interactive Digital Installation, Endless, Sound: Hideaki Takahashi
報道内覧会にて編集部撮影
早速、桜のアートを体験
《人と共に踊る鯉によって描かれる水面のドローイング》
チームラボプラネットでは、館内をはだしになって鑑賞します。微妙に床の触感や斜度が異なる真っ暗な通路を進むと現れたのは、膝丈まで水に浸かるエリア。「人と共に踊る鯉によって描かれる水面のドローイング – Infinity」です。

Drawing on the Water Surface Created by the Dance of Koi and People – Infinity
teamLab, 2016-2018, Interactive Digital Installation, Endless, Sound: Hideaki Takahashi
報道内覧会にて編集部撮影
リアルタイムで描かれ続ける花は、季節とともに移り変わっていき、水面を泳ぐ鯉が人々にぶつかると、桜に変化して散っていきます。

Drawing on the Water Surface Created by the Dance of Koi and People – Infinity
teamLab, 2016-2018, Interactive Digital Installation, Endless, Sound: Hideaki Takahashi
報道内覧会にて編集部撮影
水の温度も季節によって変化させているということで、今の時期は少し暖かく、ここにも春を感じられます。
無限に広がる水面に鯉が泳いでいる。人々は水の中に入り歩く。
鯉は、水の中の人々の存在に影響を受け、また他の鯉の影響を受けながら泳ぐ。そして、鯉は、人々にぶつかると、花となって散っていく。1年を通して、咲いていく花々は季節とともに移り変わっていく。
人々の存在に影響を受けて泳ぐ鯉の軌跡によって、線が描かれていく。
作品はコンピュータプログラムによってリアルタイムで描かれ続けている。あらかじめ記録された映像を再生しているわけではない。全体として以前の状態が複製されることなく、鑑賞者のふるまいの影響を受けながら、変容し続ける。今この瞬間の絵は2度と見ることができない。
公式の解説より
《Floating in the Falling Universe of Flowers》
リアルタイムで生成され、2度と見ることのできない瞬間を永遠に続ける花々が、来館者の360度を囲みます。寝転がって眺めているうちに自分の体が浮遊する感覚に…。

teamLab, 2016-2018, Interactive Digital Installation, Endless, Sound: Hideaki Takahashi
報道内覧会にて編集部撮影
読者の方にもぜひ写真や映像だけでなく、実際に体感して欲しいです。

teamLab, 2016-2018, Interactive Digital Installation, Endless, Sound: Hideaki Takahashi
報道内覧会にて編集部撮影
1年間の花々が、時間と共に刻々と変化しながら咲き渡る生命の宇宙が、空間に広がっている。
寝転ぶ、もしくは、座ってしばらくいると、やがて身体は浮遊し、世界と一体化していくだろう。人々は自分のスマートフォンで蝶を選択し投げ込むと、生命の宇宙に蝶が舞う。
作品は、コンピュータプログラムによってリアルタイムで描かれ続けている。あらかじめ記録された映像を再生しているわけではない。
花は、生まれ、成長し、つぼみをつけ、花を咲かせ、やがて、花を散らせ、枯れて、死んでいく。つまり、花は、誕生と死滅を、永遠に繰り返し続ける。
今この瞬間の空間は、2度と見ることができない。
公式の解説より

teamLab, 2016-2018, Interactive Digital Installation, Endless, Sound: Hideaki Takahashi
報道内覧会にて編集部撮影
《Floating Flower Garden》
Garden Areaの「 Floating Flower Garden 」。昨年ガーデンエリアに登場した、13,000 株を超えるランの花を使用したこの作品では、期間限定で春咲きのランが登場。人が近づくことでランは道を開けます。同時に後方のランは来た道を塞ぐかのように元通りになるため、気づくと花々に埋没した女状態になります。

Floating Flower Garden: 花と我と同根、庭と我と一体 / Floating Flower Garden: Flowers and I are of the Same Root, the Garden and I are One
teamLab, 2015, Interactive Kinetic Installation, Endless, Sound: Hideaki Takahash
報道内覧会にて編集部撮影
オフィシャルの作品解説では「人々が花々の中に埋没し、花と一体化する庭園である。花を近くで見続けると、花もまた人を見はじめる。その時、人は花と一体化し、はじめて花を見ていることになるのかもしれない。」とあります。

Floating Flower Garden: 花と我と同根、庭と我と一体 / Floating Flower Garden: Flowers and I are of the Same Root, the Garden and I are One
teamLab, 2015, Interactive Kinetic Installation, Endless, Sound: Hideaki Takahash
報道内覧会にて編集部撮影
花々が、立体的に埋め尽くされた花の塊であり、庭園である。
空間は花々で埋め尽くされているが、人がいる場所では、花が上がっていくことで、空間が生まれる。そのため、人々は、花で埋め尽くされた塊の中を、自由な方向にゆっくりと歩き回ることができる。作品の中で、他者と出会うと、それぞれの空間はつながり、1つの空間になる。禅の庭園は、山の中で大自然と一体化するように修行を行っていた禅僧が集団で修行をするための場として、生まれてきたとも言われている。
禅の公案に「南泉一株花(なんせんいっちゅうか)」というのがある。僧肇(そうじょう)の有名な句「天地と我と同根 万物と我と一体也」を、ある人が「也甚だ奇怪なり」と南泉和尚に問うた。南泉和尚は「時の人この一株の花を見ること夢の如く相似たり」と言ったという。
本作は、人々が花々の中に埋没し、花と一体化する庭園である。花を近くで見続けると、花もまた人を見はじめる。その時、人は花と一体化し、はじめて花を見ていることになるのかもしれない。本作品の花々は、ラン科の花々である。多くのラン科の植物は、土のない場所で生き、空気中から水分を吸収する。この作品の花々は、空中で生きており、日々成長しつぼみをつけ咲いていく。空中に生えているとも言える。
花が咲く植物は、植物の種類の中でもっとも最後に現れた。そして、ランは、花の中でもっとも最後に現れた花、つまり、もっとも進化した植物とも言える。ランが現れたのは最後だったため、すでに土の上は他の植物でいっぱいであった。そのため、他の植物のいない岩や木の上など土のないところで生きられるように進化した。土のないところで生きれるように進化した花がランとも言える。そして、もっとも種類の多い植物でもある。陸上にある全ての植物の種類の約10%は、ラン科の植物とも言われている。そもそも陸上の植物25万種のうち、花が咲く植物が少なくとも22万種である。進化は、多様性の享受を選び、そして、花とは多様性を生むために生まれたとも言える。そして、もっとも進化したランは、他の花をも圧倒する多様性を選び、その多様性によって、他の植物がいない様々なところで生きれるように進化したのだ。進化は何を選んだのか、考えさせられる。また、ランは花粉媒介を行う特定の昆虫との共進化の例で知られており、パートナーの昆虫の行動する時間に合わせて香りが強くなる。そのため、作品空間は、朝、昼、夕、夜と、空間の香りが刻々と変わっていく。本作品のランは夜行性の昆虫がパートナーであるランが多いため、夜の超高密度のランによる香りは、圧巻である。
公式の解説より

その他、12月再開の《やわらかいブラックホール》
コロナ禍で休止していた作品、《やわらかいブラックホール》が昨年12月より公開再開されています。「歩こうとすると、足が沈み込む」という作品。文字で書いてあると簡単ですが、この作品、膝近くまで沈み込みます!そう簡単には外に出られません笑。

teamLab, 2016-2018, Sound: Hideaki Takahashi
この写真のみチームラボさまのプレスリリースより
歩こうとすると、足が沈み込む。空間自体が、人々の身体の重さに影響を受け変化する。そして、人々の身体は、変化する空間に影響を受ける。人々は、互いに空間を通して、それぞれの影響を受け合う。あなたの身体は空間を変化させ、そして、その空間は他者の身体を変化させる。
固い平面で囲まれた現代の都市生活では、身体を意識しなくても生活できる。そのため、身体を忘れてしまっている。本来、自然の森には平面は存在しない。普段忘れてしまっている身体を強く意識させ、自分が身体の塊であることを気付かせる。
公式の解説より
リソース
- 取材ご協力:チームラボさま
- 記事中の写真は編集部による撮影、またはチームラボさまご提供
関連記事と動画
- 今回の取材動画
- 《Floating Flower Garden》の公開直後に取材した動画
- 既存の「Water Area」についてはこちらの記事でガッツリご紹介しています。
チームラボプラネッツ TOKYO DMM.com
最新の情報については公式サイトをご確認ください。
- 展示名 チームラボプラネッツ TOKYO DMM.com
- 会期: 2022年末まで