[おすすめマンガ]理系の人にも分かりやすい!漫画だからこそ伝わる文学の世界観
昔読んだけど意味不明だった…でも漫画ならその世界観にどっぷりと浸かれます!
学生のときに一度読んだけど、全く意味が分からなかった…という書籍はないでしょうか。特に論理立てて考えることが得意な理系の方は、感情の赴くままに生きる主人公に感情移入できなかったり、理解できなかったりした経験はないでしょうか。さてここで紹介するものは、どれも有名な文学作品ばかり。内容を知らないのは少し教養に欠けていると言ってもいいかもしれません。作品で、作者が伝えたかったこと、主人公のそのときの思いなどを、漫画を通してダイレクトに受け止めてみてはいかがでしょう。漫画ならば、そのときの主人公の思いや心の動きが、手に取るように分かるはずです。
人間失格-まんがで読破-
太宰治作
この作品はとにかく暗い。そして難しい。ですが、トップホラー漫画家の伊藤潤二氏の手にかかれば何のその。独特のタッチで描かれた「人間失格」は、人の表情や気持ちの変化が細やかに描かれており、理系の人でも、どんな気持ちで主人公が過ごしているのか、よく分かります。一度はトライしたものの、意味が分からず挫折したことのある人には是非おすすめしたい漫画。視覚から入れるので、書籍よりもずっと心に響きます。ちなみに「人間失格」とは、ある青年が人間を恐れ、自らを面白く演じることで、周りからの敵意を回避して生きていくストーリー。ですが、次第に彼の心は病み、廃人となっていく話です。さて、彼はどのような経緯で廃人と化してしまうのでしょうか…。
銀河鉄道の夜-まんがで読破-
宮沢賢治作
こちらも書籍だと、少し難しい作品です。でも、孤独を抱えている人には絶対に一度は読んで欲しい作品です。ストーリーは、孤独な少年ジョヴァンニが親友カムパネルラと一緒に旅をするというもの。旅で様々な人と出会い、幸せとは何かを考えていきます。そしてその幸せを見つけたジョヴァンニは、孤立し辛い境遇であっても生を謳歌していく覚悟を決めるという話。さて、ジョヴァンニが見つけた、本当の幸せとは一体なにか?…漫画を読んで答えを見つけてみましょう。また、書籍だと、ぼんやりとした言葉の表現も、漫画だとハッキリと伝わってくるので馴染みやすいです。現実と夢を行き交う美しい世界観にどっぷりとハマってみましょう。孤独に悩んでいる人も、読み終わったら、スッキリできる作品です。
地獄変・河童-まんがで読破-
芥川龍之介作
芥川龍之介の最高傑作と言われている、ノリに乗っているときに描かれた「地獄変」。それと自殺前の芥川龍之介が、自身の出生に悩む姿や社会を批判した「河童」の2作品が描かれています。特に地獄変では芸術に全てを捧げて生きる男と、血の通った一人の人間としての父親の、二つの顔が見事に描かれています。芸術至上主義を全うしようとする、一人の芸術家の熱い心を、臨場感あふれる描写で味わってみてください。主人公の気持ちに同情できるのか、あるいは嫌悪するのかで、あなたの知らない一面が伺えるかもしれません。