「ヴェネチアの街角」に迷い込んできた 箱根ガラスの森美術館[取材]

箱根ガラスの森美術館でヴェネチアの街を体感

箱根ガラスの森美術館 入り口 撮影:編集部

 箱根・仙石原にある箱根ガラスの森美術館。ヨーロッパの中世貴族が熱狂したヴェネチアン・グラスの名品の数々を紹介する、日本初のヴェネチアン・グラス専門の美術館です。同美術館は年間平均50万人のお客さまが来館、しかもリピート率が50%もあるという「何度も来たくなる美術館」として人気のスポットでもあります。今回、編集部では「ミュージアムフリーパス」「箱根フリーパス」を使い、この箱根ガラスの森美術館を訪問取材してきました。

  • 取材ご協力:箱根ガラスの森美術館さま、小田急エージェンシーさま
  • 記事中の写真は編集部の撮影によるものです。(動画は箱根ガラスの森博物館さんのYouTubeチャンネルより)記事中の画像、写真、文章の引用及び転載を禁止します。

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観光施設めぐりバスで楽々到着

 箱根ガラスの森美術館は強羅駅より観光施設めぐりバス(箱根登山バス)のTまたはM路線で約20分の場所にあります。近くにはポーラ美術館、星の王子さまミュージアム、箱根ラリック美術館などがあり、バスを使うと効率よくめぐることができます。今回の取材では、箱根の美術館6館に自由に入館できる「ミュージアムフリーパス」そして「箱根フリーパス」が大活躍しました。



絶景のガラス庭園にクリスタルガラスがきらめく

箱根ガラスの森美術館 ガラス庭園 光の回廊「コッリドイヨ」 撮影:編集部

 玄関(チケット売り場)を抜けると、ガラス庭園が広がります。晴れた日は高さ約9m、全長10mのクリスタルガラスのアーチ「光の回廊」の向こうに大涌谷を望む絶景が広がるそうです。この日は雲が厚く残念…。

箱根ガラスの森美術館 YOUTUBE公式チャンネルより

クリスタルガラスのススキのインスタレーション

 『クリスタルガラスのススキのインスタレーション』は、高さが1.5mあり、ススキの穂の部分には直径1.4センチのクリスタル・ガラスを100粒使用。全体では約30,000粒ものクリスタルガラスが使われています。展示は期間限定で、11月23日(月・祝日)まで。

 箱根ガラスの森美術館 クリスタルガラスの水上花火 撮影:編集部

 10月下旬までは芦ノ湖の水上花火をイメージして制作された『クリスタルガラスの水上花火のインスタレーション』も展示されていて、クリスタルガラスの花火とススキの競演を楽しむことができます。また、庭園のオブジェは季節毎で入れ替えられ、冬にはクリスタルガラスのツリーが登場します。

ヴェネチアン・グラス美術館では企画展「ヴェネチアン・グラス選抜名品展」が開催中

箱根ガラスの森美術館 ヴェネチアン・グラス美術館入り口 撮影:編集部

 ヴェネチアン・グラス美術館では企画展「ヴェネチアン・グラス選抜名品展」が開催中(11月23日まで)。15世紀~20世紀にかけて制作された同館所蔵のヴェネチアン・グラスの中から厳選した約70点が紹介され、レース・グラスの制作工程の展示の他、1500年頃のヴェネチアの「点彩花文蓋付ゴブレット」なども間近に鑑賞することができます。

箱根ガラスの森美術館 ヴェネチアン・グラス美術館 レース・グラスの制作工程を紹介する展示 撮影:編集部
箱根ガラスの森美術館 ヴェネチアン・グラス美術館展示風景 中央は「点彩花文蓋付ゴブレット 1500年頃|ヴェネチア 箱根ガラスの森美術館蔵」 撮影:編集部

ヴェネチアン・グラス選抜名品展

箱根ガラスの森美術館 ヴェネチアン・グラス美術館 「ガラスの泉 1996年 池原義郎 リヴィオ・セグーゾ」 撮影:編集部

 この「ガラスの泉」は現代ヴェネチアン・グラスの作品ですが、ヴェネチアン・グラスの未来を見る、という意味合いで現代ガラス美術館側ではなく、ヴェネチアン・グラス美術館の方に設置されています。実際に水が流れている珍しい展示物です。

現代ガラス美術館

箱根ガラスの森美術館 現代ガラス美術館 展示風景 撮影:編集部

 もう1つの美術館、現代ガラス美術館では2人のアーティストによる20世紀の斬新なヴェネチアン・グラスの作品を鑑賞できます。

箱根ガラスの森美術館 現代ガラス美術館 展示風景 撮影:編集部

風にそよぐグラス

箱根ガラスの森美術館 現代ガラス美術館 風にそよぐグラス 1895年 ジュゼッペ・バロヴィエール作 撮影:編集部

 1895年にジュゼッペ・バロヴィエールによって作られたガラス工芸史上に残る実験的作品。まるで糸のような細い足のステムですが、自立する奇跡の名作。なんと、箱根ガラスの森美術館では以前に実際に風にそよがせてみたことがあるそうで、下記はその時の映像。

箱根ガラスの森美術館 YOUTUBE公式チャンネルより

貴族になったつもりでヴェネチアの街角を楽しむ

 同館は施設全体を、ヴェネチアの街と文化を一貫性のある世界観で表現しています。美術館はもちろん、庭園、レストラン、ショップ等も含めて、すべてがヴェネチアの街角のワンシーンの中にいるかのようです。

 これは、美術工芸品が、もともとは街の人々の日々の暮らしから生まれたものであるからこそ、街を歩き、買い物や食事をして、そこにある文化を体感することが真の鑑賞体験であるという同館館長の岩田さんの哲学が根底にあります。

 ただ美術品が飾ってあるだけの美術館とは一線を画した、「貴族の館に招かれてパーティーで一緒に乾杯する」かのような非日常的な体験を味わえる、箱根に出現した「ヴェネチアの街」でもある美術館です。

生演奏を楽しめるカフェレストラン「ラ・カンツォーネ」

箱根ガラスの森美術館 カフェレストラン「ラ・カンツォーネ」 撮影:編集部

 庭園を見渡せるカフェレストラン「ラ・カンツォーネ」で、国際的ヴァイオリニスト、アルベルト・デ・メイス氏の名演を鑑賞しながらのティータイム。

箱根ガラスの森美術館 カフェレストラン「ラ・カンツォーネ」 アルベルト・デ・メイス氏によるヴァイオリン演奏 撮影:編集部
  • ※取材時ではコロナウイルス感染症の対策の一貫として、レストランでのカンツォーネ公演を一時中止しており、週末中心にヴァイオリンのコンサートが開催されていました。

ミュージアムショップ

 ヴェネチアの街角を旅しているかのようにショッピングを楽しめます。扱っている商品は世界各国から輸入したガラス製品やアクセサリーなど約10万点!スタッフさんによる直接買い付けにより、世界観がしっかりと統一されており、こちらでしか買えないアイテムも豊富。

誓いの鐘

 庭園の奥にある「誓いの鐘」は実際に鳴らすことができ、澄んだ音が庭園に響きます。ヴェネチアで特別に作られたもので、海と結婚の文字が刻まれています。

箱根ガラスの森美術館 誓いの鐘 撮影:編集部

箱根ガラスの森美術館について

 ※最新の情報については美術館の公式サイトをご確認ください。

  • 箱根ガラスの森美術館
  • 住所:〒250-0631 神奈川県足柄下郡箱根町仙石原940-48
  • 電話:0460-86-3111
  • 開館時間:午前10時から午後5時30分(入館は5時迄)

公式サイト

ミュージアムフリーパスについて

 ミュージアムフリーパスは、箱根の周遊券「箱根フリーパス」の利用者が対象。箱根の複数の美術館を自由に入退館できるオトクな企画券です。発売期間は12月20日(日)までの限定。2日券と3日券が設定されており、おとな料金の場合はそれぞれ3,600円、4,200円。発売は箱根登山鉄道の各駅やセブン―イレブン店舗マルチコピー機など。 詳細と最新情報は公式サイトをご確認ください。

  • 箱根フリーパス

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